明日に瞳をむけて/炭本 樹宏
 
 去りゆく季節は せつない
 迎える季節は 夢みがち

 それぞれに抱えている 命の灯火
 たとえ それが消えてゆくうつらなものでも
 たとえ それが意味のない土に帰るものでも
 それは 尊いものであることに変わりはない

 はかない命の数だけ 物語がある
 たとえ それがちっぽけなものでも
 たとえ それが間違ったものでも
 それをすべて知ることは叶わない

 僕もちっぽけな命の灯火を抱えながら
 明日に瞳を向け 時の船に揺られてる



 
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