和らいだ風に宛てて/千波 一也
 
あの日 は もっと
懸命過ぎていた ような

だから
とっても よく覚えているわ

風を




気のせいかしら

いつの間 に

気のせいかしら

和らいだここち ね




どちらも好き よ
あの日も
今も



はざまにたゆたうのが 風なんだもの

私なんかのちから では
私を 選べるはずもないのよ




ごきげんよう

おわかりくださるかしら



ごきげんよう

また 立ち寄るわ




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