冬の思い出/天使
帰り道の交差点 信号で立ち止まっていた僕
後ろには寒そうにしてた 君がいた
その姿に僕は 「大丈夫?」と声をかけた
君の手はさぶくて 少し震えていた
その手を僕は つかんで自分のコートのポケットへ
君はすごくおどろいたけど
あったかそうに微笑んで・・・・
僕の心は はじけそうにドクドクと音を鳴らす
静かな帰り道のその出来事が
君との思い出の一歩。
それからずっと 冬の寒さをいいわけにして
僕等は二人 一緒に帰っていたけれど・・・・
冬も過ぎて やがて春になった
外はあたたかくなり
ポケットの中は寂しくなり
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