未詩/なかやまそう
自分を買い被り
自分に都合の
悪いトコロを
見ようとしない僕は
いつまでも
自分の弱さを
受け容れられず
もがき
自分の核から
離れた意識は
他人を媒介し
あちこちに
さまよい
すがる
日々何億と
気持ちが流れる中
自分の価値を
自分の中に
見いだし
自分の価値を
他人の中に探し
自分の価値を
他人との
比較の中で
垣間見る
そんな
無意味な探索を
日々繰り返す僕は
バランスを失い
虚無感を抱き
繰り返しを
繰り返す
地に足をつけ
表面だけの
知識を捨て
浅はかな感慨を
放りなげ
自分に問いかける
言い訳する材料が
あちこちから
飛び込み
自分を庇うけど
乾いた欲求は
悲しいほど
自分の価値を求め
安心感を探す
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