今日はおじさんの日/石川和広
コくわえて人通りが少なくなってくると
軒下で
黒光りしているおじさんが座っているではないですか
ビニール状のようなものを
よろいかたびらにして
日焼け?肩が見えてます
ひもをつけた赤いものをプラプラさせて
それをじっと見ています
正直意味はわかりません
ダンボールを大地にしたひとつの宇宙
いつから風呂入ってないんだろう
と
そんな当然のことも考えます
ラブリーです
そうしてる間にラブホのある坂道を下って
静かなサラリーマンが通り過ぎています
何回もおじさんが通り過ぎて生きます
9月22日はおじさんの日としましょう
一人合点です
ためしてガッテン
オヤジギャグです
そうして予備校前には若い人がいます
もうお帰りですか
来た道はもどれませんよ
自分に言いながら
だっておじさんの日なんですから
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