虎馬/眠離
口にするのも躊躇わレ
遥か遠くに捕らわれて
睫毛も折レルこんな夜
カタク眠りについた末
そこに見えたものなラバ
其れは全てホンモノで
「脈が感ジられない」と
云ひつつ吾が弟は
麗しキ忌まわしキ日々を
疾うの昔に脱ぎ捨てて
私のバアイいつまでも
此の虎馬は已みもセズ
喩え幾等見えズとも
勇気に満ちた君の目に
確かに信じタものが在り
力に奮える君の手に
余計な武器は在りもせズ
眠気の襲うこの街と
苛立ち誘う人々ヲ
倒して生きて行けるだろ
私は其レを願ってる
澱んだ鍋を煮立ててた
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