アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
訳文を見て、なんだかものすごく感動したのでした。完璧です。
「さあ 金色帽子を被るんだ」、ですよ、きんいろぼうしってのがすばらしいし、さあっていう呼びかけのさわやかさったらない。
「それであのこがなびくなら」、ですよ。あのこですよ。いい響き。なびくならですよ。moveがなびくですよ。名訳。
「みごとに高く跳べるなら」、ですよ。みごとって言葉がこんなにぴたっと来る例がありますか。しかも「なら」、で韻ふみですよ。
「きっとあのこは叫ぶだろ」って、だろですよ。だろうじゃないですよ。だろ、と短くすることによって次のセリフへと加速しますよ。さあセリフだ、
「金の帽子すてき」って助詞抜きですよ。
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