晴れ待ちする恋人と/
カンチェルスキス
晴れ待ちする恋人と
くしゃみする長ぐつを履いて
机の辞書のことは忘れた
乱れたダイヤのバスが
やっとやって来る
疲れ知らぬ膝小僧に手を置き
お互いの顔が
輝いている
震えるエンジン音の彼方
淡いまどろみ
私たちはここに居る
晴れ。
湖の水たまりに
浮かんだパズルのピース
風に吹かれる
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