美しきサバイバー 〈映画〉『玉割り人ゆき』 2005/09/19/白糸雅樹
ラピュタ阿佐ヶ谷(東京都)のレイトショーで、劇画原作のシリーズを上映している一環にこの作品があり、昨日見てきた。23日まで。
「玉割り人」とは遊郭で、娼妓になる女に性技を教える師匠のこと。この映画、ゆきという玉割り人の主人公が、あまりに美しく、いさぎよく、見ていて、おいおい、こんなに美しく描いてしまっていいのか、という疑問や、加害者として生きることへの考察などが脳裏に渦を巻いてしまい、純粋に娯楽として愉しむことができなかった。しかし、勿論、本来なら娯楽映画として徹底しているからこそ、そのように描かれているので、私のような見方は邪道にちがいない。
遊女に足抜きをそそのかした男と
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)