軟禁/
琉
いつも
笑顔だった
でも
僕が大好きな君の笑顔は
一度も見れなかった
その部屋での僕の笑顔は
世界で一番
醜かった
しばらくして僕は
大勢の大人に連れて行かれた
その時 君は
大人たちに抱きかかえられ
泣いていた
小さな部屋で思い出すのは
君の笑顔よりも 泣き顔で
僕が独り占めしたかった君は
どこにもいなかった
僕は
初めて
泣いた
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