夕焼け涙/
暗闇れもん
不幸せな頃
わたしは死に憧れていた
神にさえも暴言を吐くくらいにわたしは死に好かれていた
わたしが
そう
ずっと幸せであったことに気づくまで
電車の中からふと見た夕焼け
夕焼けは実は虹のような色彩であることに気づいた
油絵の具にも表現できない色彩が溢れていた
この世界に
このわたしのすぐ近くに
わたしのためだけに涙を流してくれる人がいた
そう
それだけで生きる理由には十分じゃないか
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