動物/そう
 
飾り気のおおい言葉やすがた
絵画や音楽が
人間にはなんと
奇妙に映ることだろう

眼に浮かべた悲しみは
人間の四倍

君の言葉のひとつひとつが
僕にはるかな記憶を喚起させる

僕が書くどんな詩も
君の唇からこぼれる
たった一言の言葉にかなわない
僕はそれほどの詩を作ることができない
なぜだろう
僕はそれほどの詩を作ることができない

君の存在は
あざやかなテロリズム
どんな言葉もどんな表情も
君の息を吹きかけられると すべて
それはあざやかなテロリズム

僕は心地よく泣くのさ

君は動物
僕はどうすればいい?

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