*残暑日和*/かおる
鈴虫が苦虫をつぶしたような
カンカン日照りの昼下がり
スーパーではサンマが大漁で
大根おろしもスダチも準備万端
秋を味わう食卓に登るのを
今や遅し と待ちかねている
鰯は豊漁旗の漁師さんと追いかけっこ
遥か彼方から見下ろしてひっそりと
蒼いお空で悠々とたゆたい三勝二敗一引き分けの模様
気の早い暦ばかりが秋だと騒いでる訳ではなく
夜と昼との境界線の綱引きも今がたけなわなようで
ウサギの応援団長は弓張月の船の上
大きく団扇を振り上げてまんまるになぁれと企んでいる
戻る 編 削 Point(3)