侵食するオノマトペ(カイワレ追分編)/人間
 
命日
ギラギラリラ赤いヒヨリミゴケの蒸す炭化したブロック塀はガタガタラバタラで
露出した鉄骨に刺さる視線は痛い
敬礼
そこにテラテラ反射するクチバシは逆さ吊りされた雄ヤタガラスの
あんまりな姿勢から零れた微かな誇り
野良
道路の真ん中横切るはズルズル蠢めくパンパンの半明ゴミ袋がグダラングダに
引きずる影のように延びた汚汁の線

線の上を渡る顔の無い子供

(それらに手が手がかかるが手が届かない何の手掛かりも何も無い!)


見る陰も無い、あなたわたしルンルン


:男は58歳で半裸
:女に名目は無い

「杜撰都市ね、アンコンポジションね」
「てにをは使え
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