夏を惜しまず/
銀猫
風が雨を含んで
空色は薄墨模様
少し、
あと少しと待っていたら
わたし
咲きそびれたらしい
今から夏を追いかけて
間に合わぬなら
誰に囁くこともなく
この秋雨に
紅を濃くして
きっぱりと咲こう
今から
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