さよならとこんにちはの街で/The Boys On The Rock
 
であったこともあった
だが 有象無象の
あまた数千のランパ・コーン達が
ぼくに性的魅力を感じ無いことはなかった
彼ら
愛と技の無数の魔の手が
ひとりきりの
ぼくのトウモロコシを愛するとき
仏にえぐられた深い傷を
ネオンとアルコールと精液を代償に癒してくれた
そして ぼくは
シティホテルの一室で朝を向かえ
まるで天使の受胎告知を受けたマリアのように
晴れ晴れとして目覚めるのだ
だが ベッドの中には
ぼくともう一人分の体温しか残っていないだろう
ぼくの若いトウモロコシは元気だが
それも遍歴の一ページに終わってしまうのだ
モーニングコーヒーを啜りながら
彼らのこと考えてみると
初恋の甘ったるい感情が沸き起こってくる
そして唄いたくなるのだ
さよなら シニカルコーンたち
昨夜一緒に寝た君とは二度と寝ないだろう
今日は別の君と寝る
こんにちは マイスイートコーンたち
暖かな懐かしい風の吹く街で
いつまでもぼくらは愛し合っているのだ

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