*マジックアイランド*/かおる
夢のお国に咲く花は
やはりどこか摩訶不思議
朝には向日葵色にきいろくそよぎ
夕べには静かに紅く散っていく
まるで黄昏時に恋したように
魔法の杖は降りおろされる
ティアレの花の甘い芳香はきっと
一種の魔法の呪文のようで
全てを夢と幻の中に収めていく
地上最後の楽園と言われる一年中 常夏のその島では
判で押したように6 時過ぎに
お寝坊なお日様は
クルスタルクリアな海から
顔を覗かせる 雨の帳が降りている朝は
全てに紗がかかったように鈍色で
その重たげな海の
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