「 湖面にて。 」/PULL.
 
から身を乗り出して、
のぞき込むと。
大きな影が、
波紋の中で揺らいでいた。

来る。



  すぅ、
  ぱちゃん。



最後に尾ひれが、
湖面を叩いて消えた。

 「おい見たかよ。
  今の!。
  なんなんだ・・・。」

振り返ると、
誰もいなかった。

思い出した。

あの夜、
みんな消えたんだ。




  すぅ、












戻る   Point(5)