こころみ  3/るか
 


      潮風にのって白髪が
      飛散するのを
      じっと 
      唇をかみ締めて
      耐えていた、
      (藤壺を舐める舌の痺れ)
      ドラム缶のなかで
      湿った制服はちぢみ

      青空と一緒に、
      遠のいていくのは、砕石の時代
      ネガをストーブにくべると
      背中のうえで
      猶 
      はぜている音がする

      地が 酩酊していた
      池袋東口が
      かすれた雑踏
      をのせて
      鋭い斜視を 
 
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