天使よ てんし 地使よ ちし/
木立 悟
からだをすり抜け まわされる腕
天使よ てんし 地使よ ちし
少しだけ浮くおまえの軽さ
水たまりの上の葉を踏んで
湿った土にひろがる重さ
毒のめまいを消し去るめまい
新たな毒が座すところ
水に裂かれる紙の銀鉛
からだじゅうからあふれるつばさ
てんしよ 天使 ちしよ 地使
まとわりつくことなくからみつき
地に飛び 空に沈ませる
天使よ てんし 地使よ ちし
有限を駆う
有限を交う
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