ファンタジア越後/りっと(里都 潤弥)
さいころで赤い数字を出し続け越後湯沢へファンタジアだよ
鉄道の速さでビール飲んでます 君と同じの胸焼けしたい
体表に雪をひとひら身につけて魚は出逢う 生臭くない
子供だった君は縄跳びしただろう固い緑を育む蕎麦で
ダムを背に君の住む街眺めれば水面に鳥の夫婦生活
壁一面昔の人が貼りついて夜景ぬめるよ お湯で清めて
ただいまの匂いを読んだ夜空には秘密を明かす六等星が
ヘンな色の新幹線が走り去る岩肌に咲くゴンドラの下
とんかつの橇で斜面を切り裂いてつまらないもの二人で笑おう
東京に越後の歌を刻んでは白い卵をほとほと落とせ
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