永遠に近い/
石川和広
足を
風がなでる
しばらく眠っていた
永遠に近い
あなたはいない
すいこまれるみたいに
街は
夕から闇へ
日が早くなった
当たり前のこと
おどろき
もう暑くなくなる
生き急ぐとき
足をとられそうに
なりながら
それで
地面の存在を
忘れそうになりながら
明日手紙がつくことを祈る
あなたが帰ってきた
なんと名づけよう
犬に名前をつけるみたいに
今日を違うものにしてしまいたい
永遠に近い
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