願いの森/AKiHiCo
君に触れようと腕を伸ばす
見えない壁がそれを阻む
何を怯えているというのだろう?
僕は君の温もりに触れたいだけ
あらゆる物を拒んで
見つめる先に逆さに映る景色
そこに僕がいなくても
君を見つけ出会った森で
同じ場所で何かを待っているような
そんな風に靡く長い髪が寂しい
僕は君の傍に居たいだけ
それさえも許されないのなら
君が僕を受け入れてくれるまで
この場所で待ち続けよう
僕は君と出会って初めて
生きる意味を見つけられた気がした
声にもならない嗚咽で
痛みを堪える姿は悲しくて
君も生きていてもいいんだと
囁いたのだけれど届いただろうか
僕たちはきっと似ていて
でも違う生き物だから
戻る 編 削 Point(2)