第三芸術/
本木はじめ
ブルー問ふ京の都の古家ぬけ落ち込むぼくに空指しながら
麗しき姿であれどきみに問ふ如何なる意図や人魚の胸像
高速の指の運びに混ぜられてゆく鍵盤ももはや灰色
「色たちが心中してる」降りしきる雨に濡れゆく絵画の中で
照らされて呼吸を忘れた鳥たちが静かに並ぶ博物館内
一対の椅子が校舎の上に浮く意味という名の檻から逃げて
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