すなあらしのダンス/石川和広
 
おお
なんとなく
さびしいではないか
お巡りさんが通った
ぼくだけ許されない感じ

青い制服で
バイクを走らせて行く

昔万引きがとまらなかった
怒られたいのに
みつからないように
していた

しずかなとおりを
はんかがいのなかを
冷や汗かきながら
とおりぬけた

でんしゃにのった
いちばんちかいえき
のきっぷかって
たって
すわって
とおくへ
とおくへ
カラダをはこびたかった
きせるがばれた
たくさんのおかねを
はらい
やまのなかを歩いた

やまのなかで
ますたーべーしょん

むかししろがあったところだ
馬場のあとがあかるく
[次のページ]
戻る   Point(1)