幽体離脱/もる
 
磨り減ったタイヤは カーブの重圧に耐え切れず 僕を闇の隅へ叩きつけた

疚しい光で 蝉も蜉蝣も蘇って 僕は一人でそこに残った

音もない場所で君の幻とワルツを踊る 
馬鹿げたメロディーが妙に心を虚しくさせる

未知の幸福が 頭の中を突き抜けて 初めての色が包んでいった

君を思い出し 僕を誘ういくつもの手を 試しに一つ跳ね除けてみた

音もない場所で君の幻とワルツを踊る
馬鹿げたメロディーがゆっくり体を軽くしていく

そして轍の上で 僕は
おかしな僕と見たこともない君に出会った

そして轍の上で 僕は
おかしな僕と見たこともない君に出会った

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