こんな詩を書きたいと思った/白糸雅樹
けないのだろうか。だけどそれは事情があったのだし、引き取った当初はちゃんとかわいがろうとアイスクリームも買ってやったし動物園だって行ったのに、嬉しがるどころかむっつりしていた子ども。
卑屈におどおどと母親にも父親にもなつかない、鬼っ子。そして、ヒステリーを起こす妻。最近保育園の保母だの児童相談所職員だのと世間知らずの癖に偉そうにお説教を繰り返す他人までがずかずかと家庭に入り込んでくる。
俺がつくりたいのは温かい家庭なのに。なんでみんなじゃまばかりして、他人までが邪魔するためだけに関わってこようとするんだ。俺の家庭だ。邪魔するな。
明日は家にいろだと? 家庭訪問だと? 俺の子
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