僕と息子のあいつのためのレクイエム/
みもる
にお前の名前をつけようかと
一瞬血迷ったけれど
やっぱりやめた
お前に似られたんじゃ困る
代わりに
こんなクソ楽しい世の中を捨てた
お前がかわいそうだから
息子にお前と同じ
ピアノを習わせようと思ってる
いつか息子が弾く
でたらめな旋律が
僕からお前へのレクイエムだ
絶対音感のお前なら
きっと空の上にいても聞こえるだろう?
息子のピアノも
僕のすすり泣きも
戻る
編
削
Point
(2)