*さなぎへ*/かおる
 
今を足蹴にして 昨日にツバしても
  守りたい物がありました

 月がみていた  あなたの秘密
 月が嗤った  わたしの憶い
 月が謳った  ささくれていく心を

寂しい夜が膝を抱え
   月の子守唄に抱かれる

 なみだが ひとつ ☆になりました
    そして また ひとつ

 鱗粉でひかる指先
 手折ってしまった花々
 零れていった夢のあと

蛇がささやく 
     腐っていくりんご
            崩壊の鐘の音 
                 溶け出していく景色

歪んだ世界に置いてきぼりを食らった
戻る   Point(4)