*さなぎへ*/
かおる
今を足蹴にして 昨日にツバしても
守りたい物がありました
月がみていた あなたの秘密
月が嗤った わたしの憶い
月が謳った ささくれていく心を
寂しい夜が膝を抱え
月の子守唄に抱かれる
なみだが ひとつ ☆になりました
そして また ひとつ
鱗粉でひかる指先
手折ってしまった花々
零れていった夢のあと
蛇がささやく
腐っていくりんご
崩壊の鐘の音
溶け出していく景色
歪んだ世界に置いてきぼりを食らった
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