カテゴリについて(二流詩人7つの条件補遺3)/佐々宝砂
 
のであった。

今さら言う必要もないけど私はオタクで、コレクターだ(女にコレクターは少ないというが最近はそうでもなかろう)。そして、コレクターというものは、ほぼ例外なく、カテゴライズの鬼である。自分の勝手な価値観では価値の高い何かを集めて、勝手な価値観でもって分類して、勝手な価値観に基づいて並べて、似たような価値観を持つ人にコレクションを自慢して、あるいは自分一人でコレクションを見渡して、悦に入る。病が嵩じると蘊蓄ごたくを述べるようになって、家族のみならず友人知人ネットの住人に迷惑をかけたり、時には役だったりする。昆虫標本、切手、プラモ、マッチの箱、絵画、ビデオ、なんのコレクターだって、そうい
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