再生は/はらだよしひろ
いつになく遠い道が
日差しと影と交差して
往く人々と
往った人々の隙間に
吹き抜ける息遣いを
こだまさせる
音にならないものは
光にはならない
感触のないものは
姿にはならない
あるべきものがなくなる
と
思わないそぶりが
本当にあるのか?
磨耗する時間の経過が
あまりにもじれったい
酒が吐かせる言葉
性格が吐かせる言葉
素直な言葉
どのような言葉も皆
擦り切れて
形のないままに
棘となる
無数にある無存が
存在と言う擬態に変わって
また始まるのか?
漂わせるばかりの
人を失う時が
憐れんばかりの淡さが溢れ
木陰は日と共に刻々と東へ伸びる
地から生える手という手
覚めんばかりの絵
こればかりはどうも・・・・
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