星の王子様から/チQ
ドア近くにあるのは歩いているみたいだ
その手前は踏み潰されていた
その手前はもっと酷く潰れていた
赤い卵形を跨いで
機器の周りでは皆が集っていた
そこにタオルケットも寝転んでいた
その上で幅の広い舌を出していたマットレスに座り
僕は高麗の正座をしていた
あの人達はポケットに手を突っ込んでいた
そのほうが礼儀正しいらしい
オッスという挨拶がディレイに乗り
何処ぞの爽やかな青年の声に
聞こえるくらい肩に力が入り
社会性の音楽の中で個人的な詩
大衆に何も求めないと言い聞かせたい
痛みの自慢をする待ち合いの年寄り
電波活字に乗せ
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