ナチュラル/什蔵
 

廃墟の街 焼け野原にひびく声
人々はなみだを拭い立ちつくす
蒼白の入道雲 そまる
白朱へと

たび人は ソフト帽に丸眼鏡

しずんだ日のもと
嶮しき夜の丘へと
歩いてゆく

( 黒雲が その雨糸をはり )

その身にせまる雷光
彼はそれを
恐れたことはなく
彼は負い
逃れました
この美しき国が メツボウへ
つき進むことを

( たび人は ソフト帽に丸眼鏡 )

神から人へ かわる


激動の時代を
列車は行く
身をひきさくほどの思いを胸に
苦しくとも手を上げ ほほえみを
送ります

( 流れる雲 流れゆく
     人々 移りか
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