小さな恋/天使
夏の暑い 太陽の下で
一人 下を向いている 君を見つけた
「泣いてるの?」
なんて言って 話し掛けるけど 泣いてるのは 普通に分かっていた
けれど
「バカやろうっ!何で俺が泣くんだよ!!」
なんて言って 強がってる 君の背中は
すごく濡れてて
きっと 君の顔も ビショビショに 濡れているんだろうな・・・
なんて思っちゃったら すごく可愛く見えて
思わず 頭をなでて
キュッと抱きしめてしまった
けれど 思ったよりも抵抗がなくて
すなおに 頭を傾けてくる君が もっともっと可愛くて
「もっと 思いっきり泣いてもいいよ。全部抱きしめてあげる。」
なんて 大人びたことを言っていた
それを素直にきいたのか
声を出して泣く君を いつまでも ぎゅっと抱き締めた
あの夏の日 君と私の 小さな恋が始まった
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