ポラロイドカメラ/
士狼(銀)
ポラロイドカメラで
港の夕焼けを閉じ込めた
一瞬の空を
たった1枚の写真に収めようなんて
我ながら
驕ってみたものだけれど
その1枚は確かに
僕の指先で
月にも負けず輝き続けていた
暗闇に目が慣れると
機能を停滞させていた耳が音を拾い
微かにだけれど
それは唄だった
あぁ
これが
一千年前に空を泳いだ魚たちの唄か
あなたが教えてくれた神話を
僕の脳は記憶としてひっぱり出してきて
だから
写真を海に預けてきたのだ
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