かけら/yamia
その人を
密かに私は欠片と呼ぶ
遠く離れていても
いつも傍にいる
会えないことの悲しさも
自分の欠片が
どこか知らない街で旅してるだけなのだ
と思うと希釈されるのだった
私は目を耳を塞ぐ
何も知らなくていい
ただその存在を
自らの心で感じていればいいのだ
欠片に笑われないように胸を張る
この曖昧な存在が
この世から消え去る時まで
なんと不毛な…
それでも
誰が何と言おうとも
思い続ける間は
欠片は私の一部であり続ける
いや
もはや
どうにも切り離すことはできないのだ
たぶん
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