ほたる/
草野大悟
それは
いまにも
きえいりそうに
ふわふわと
ぼくらのまえに
あらわれ
ながれにおち
うすみずいろに
ひかりながら
ながされていったけれど
あのひ
こげちゃいろの
だくりゅうにのまれ
きえていった
おおくのかがやきたちのかげで
だれにしられることもなく
ひっそりとたびだった
きみのように
ながされていったけれど
のこされた
ぼくらは
また
こうして
はやすぎた
なつのまぼろしを
みるのだ
きみがたびだって
さんかいめの
ほたるを
ことしも また
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