朝の光/有紗
 
明けない夜はないんだよ、と

良く人は言うけれど。


私は歩く。歩き続ける。

私は朝の光ばかりを歩いてきた。


強がりの顔で。戦いの腕で。
光の先へと。輝きの果てへと。

私は朝の光の中ばかりを歩いてきた。


どうしてだろう。おかしいね。

不思議に、
朝が終わらないんだ。


あなたの夜は、きっと明けるよ。

でも、私の朝は終わらないんだ。


私がこの体躯で、影を生み出し続ける限り。


戻る   Point(4)