調整豆乳/捨て彦
さやかな謝礼を宜しく頂戴すればいいのか音楽を聴けばいいのか合コンすればいいのか恋人に献身的な愛をささげればいいのかえェ一体なんなんだおれえ。
妄想した。
私は至って自然に妄想した。妄想したがしかし私はとてもとても現実的であった。
私は現実と妄想の距離感の確固たる認識の上でなおかつ妄想した。
「ほら!テーブルの上にあるはずの無いサンドイッチがあんなにも空中を浮遊している!」
昼間に親子丼を食べ、夜に豆乳を飲んだ。豆乳を飲んだあと玄関に立ち寄り新聞が来ているか確認した。また、豆乳を飲んだあとに初恋の女の子から電話があった。イタズラ電話やめて、とかそういう内容だった。
丸い地球がざわついている。これも豆乳を飲んだあとのことだった。全部調整豆乳だった。
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