木守り/木立 悟
 



囚われの鳥が
水をほしがる
何羽もほしがり
雨になる



木守りのひとつ実
夜を見る
すそから濡れる
夜を見る



一瞬のつながりのかたちから
道の灯りのまぶしさは増し
ひとつのいとおしさを抱く胸を
白く白く照らし出す



光のからだに
触れる雨粒
鳥と空と土のみのりへ
想いはひとつ残されてゆく






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