温い空ろ/
A道化
全く、むしろなんて揺るぎ無い
わたしは、決して祈りではなく、揺るぎ無く、実は、ぬるい空ろだ、揺るぎ無い空ろだ
実は、ぬるい空ろを、空ろを、空ろを、そしてその余滴を、蓄える
体だ
ほら
蛇口の 縁で
幾つ目かが諦める頃
洗面器の 縁で
幾つ目かが消える
その繰り返しだ
温い空ろの 余滴ひとつ
温い空ろの 横溢ひとつ
の 温み方・濡れ方の模倣
その模倣のわたしは
いつ 溢れるのだろうか
嗚呼
いつか
溢れるのだろうか
2003.12.15.
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