いのち/
大西 チハル
それを見つけたのはもう随分昔です
早口言葉みたいに呪文みたいにお経みたいに
聞き取れないような音で速さで
青で赤で黄で鮮やかな色彩で時に真っ黒で
真っ直ぐに進んで行きました
それは
いくつもの嘘でした
いくつもの闇でした
そして
いくつもの光でした
辿る記憶の一番昔
私の幸せを願っている人がいます
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