所在なし/yamia
 
肉体は抜け殻で
ただの入れ物でしかない
 
   ・


つなぎ目がとうに錆び付いていることは
重々承知の上で
真実とかいう胡散臭いものを探す旅に出る

センチメンタルな接着剤で
仮止めされても
ただの気休め
持ちこたえる時間はたかが知れているだろう

それでもあてもなく彷徨い
たどりついたのは
入り口も出口もない大きな水たまり

周囲は微妙にぬかるんでいて
境界は曖昧だ

泥で重くなった靴を気にする必要性ももはやなく
核心へと歩み寄り覗き込み
ささやかな期待に胸を踊らす

自分が何者であるかを
暴いておくれ

深くて澄んでいて
真の姿を
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