瀧季/木立 悟
 



夜の蒼の手
水の音(ね)となる
ひとふさの前髪
羽に満たされる


言葉の訪れ
切らずに待つもの
背中をすべる手
月に沈む穂


壁あおぐ翼
雨がつける線
星をつかむ手は燃える
暗がりと共に笑いあう


午後に変わる目
ひびきを狩る声
水へともどりつづける霧
道は空 空は道
歩むものの影はゆく
歩むものの影は飛ぶ





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