/葵 悠貴
 

私は、私ほど孤独な人間というのは、そうい
ないんじゃないかと思っています。そしてそ
れを悲しむでも嘆くでもなく、受け入れてい
る、楽しんできた、ということにおいては、
絶対的に誰にも負けはしない。もちろん、勝
ち負けではないけれど、大概の人のいう孤独
さなんて、ただの不幸自慢にすぎない。しか
し、私も、その中のひとりにすぎないのも明
白なのです。

どちらにしろ本当に孤独な人というものは、
自分から孤独を意識的に引き寄せるわけでも
なく、無意識のうちにその状況下におかれ、
そしてそのことを自分自身、客観的事実とし
て受け止め、失うものはなにも無く、恐れさ
え無い孤高の精神を持ち、ひけらかすでもな
く、そればかりか、孤独さを微塵も感じさせ
ない人でしょう。


 「外から見てわかる孤独と

          外からはわからない心の孤独。」


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