呪文みたいな日々でした(題詠マラソン2005 021-030)/汐見ハル
 
用= 026:蜘蛛}
虹色の糸をからめて君を待つ近親憎悪な蜘蛛ふみしめて


027:液体

ねえきっと砕けるために出逢ったの液体窒素のゆびで髪梳く


028:母

母だった恋だったわたしだった黒鍵だらけのピアノまたたく


029:ならずもの

ならずもの味しないガムシュガーレスかわいた舌でたしかめている


030:橋

橋に居て墜落してゆくゆめをみて湿った砂のにおいの雨で


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