連なる鎖と黒い炎/菅原 夕輝
 
   灯火ガ消エテ往ク…

   全ては分かりきっていることで
   知り尽くしていることで


     赤イ陽ハ堕チテ往ク…

     幻影を眺めていた僕の
     心が凍っていくのが分かった


手錠に繋がれた人影が
    後ろを向いて
そのまま僕の見えないところに連れていかれる


灰色に濁った雲から
  置いてけぼりの 雨が降る


    悲しみなんて消せやしないと
    知っていたから…ただ
    確信が欲しかったんだ


刺青(いれずみ)の紋様には
深く罪と過去が刻まれる

  痣より幾らかマシじゃないか、と
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