手から放し 話す声/菅原 夕輝
 
何も 香、も
捨てられるほど・強くなく

守れないのも
 また 然ること。



千切れそうな肌の内では、
ただ今も
 広がる影が 漂ってゐる



反逆の中 で
 救いを求めてる

切り裂くように 泣き叫びつつ。



その手から放し 離れる
 やわい声

話す間もなく
   花びらに成る
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