ツーツーツー/雄太
 
温もりを重ねあえればそれは優しく愛しい痛み
いたわりが静かに染みて祈るように繰り返す

時々僕を邪魔するこびりついた劣等感と
不意に君を襲う耐え切れない寂しさも

悲しみを乗せた最終電車のホームで
焦燥感を訴える誰かの横顔の様だ

おざなりのベンチが歌っている
あの日の情景を思い出さぬ様

風がやんで僕等も病んだと
自嘲気味な愛情も遊戯で

求めていたのは遠い夢
手に入れたのは誤差

だけど悪くないと
彼も歌っていた

以心伝心何て
それは嘘だ

受話器を
置いて

叫ぶ


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