おはよう/
八月のさかな
ゆるされたよろこびにむせびないてから
つぎの夜がきたことさえまだ信じられないのに
めぐりきた朝は
わたしをからっぽにした
すずめが窓のすぐ外で
しきりにないているので
ぱんくずをなげてやったのに
気付きもしなかった
しらんだ空と まだ蛍光灯の要る部屋
おはよう、と呟いてみたら
しずかに空気にとけた
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